活動報告

2011年09月21日(水) 総務常任委員会②

9:30~ 文教生活常任委員会を傍聴。今日も緊迫した審議が行われました。


さて、昨日の総務常務委員会の報告を続けます。
議員提出議案第3号は市長や議員の報酬を3~4割削減し、加えて議員定数を26名から20名へ削減する内容です。

議員報酬削減と議員定数削減については私も4月末の選挙で訴えさせていただきましたし、この間、その実現について検討を重ねてきたのも事実です。削減に賛成であることは自会派内でも一貫して主張しており、その意味で私は(削減割合は別として)議員提出議案第3号の趣旨にはおおむね賛成しています。

ただ、議員になって初めて分かったこともありました。たとえば、議員報酬削減については長年にわたって議論を継続しており、実際に報酬額が漸次減少してきていること。また、市民の声に応えるため、今年3月に議会基本条例を制定し、報酬の問題については市民の客観的な意見を参考にしながら議会が一致団結して合意形成を図ろうと取り組み始めたばかりであることなどです。

この議会基本条例の制定にあたっては太誠会の代表者を含め全員一致で議決しており、にもかかわらず、事前に合意形成の努力をせずに、いわば抜き打ち的に議案を提出したことについて、先輩議員各位から激しい反発の声が上がりました。

詳しいことは議会報告会などに譲りますが、今回の審議を経て考えさせられたことは、やはり議会では議員の多数を説得できて初めて議案を通すことができるのだということです。
3割の削減が妥当と考えて、他の議員を相手に突然剣を振り上げても過半数の同意は得られませんでした。

このことは私にとっても大変示唆に富む教訓です。すなわち私が自会派を辞める覚悟で、同志3人を募り(3人以上の署名がなければ議案は提出できません)、たとえば2割削減を訴えて剣を振り上げても、結局は今回と同じことになる可能性が高いということです。
またそれに対して1割削減を訴える対案や修正案が提出されたとしても、別の委員が2割でなければ同意できない、あるいは3割でなければだめだと言い始めれば、いつまでたっても埒があきません。それこそ猿芝居と思われても致し方のない結果になってしまいます。

大切なことは議員報酬や議員定数について真に妥当な結論を「現実化」することです。
今年3月の議会基本条例の制定によって議員報酬の適正額を市民の客観的な意見を参考に検討していく方針となった以上、そのルールに基づかなければ他の議員の同意は得られません。

現在、市長(行政サイド)の諮問に応じて特別職報酬等審議会が報酬等の審議を進めていますが、これとは別に議会サイドでも期間を区切って議員報酬についての委員会を設置すべきとの意見が先輩議員各位から出されました。私も総合的に考えて、現時点ではそれが一番の早道であると感じます。

委員会の詳細はまだ未定ですが、私は審議対象に議員報酬だけでなく、議員定数も含めるべきだと思いますし、委員には多くの市民や専門家に就いていただくべきだと思います(おそらくそうなります)。この委員会で実のある深い議論を尽くし、その決定に従えば、真に妥当な結論が「現実化」するものと大いに期待しています。

理由は様々だと思いますが、結論を言いますと議員提出議案第3号は賛成1人(太誠会)、反対7人で否決されました。

今回の提出議案は結果として否決されましたが、報酬・定数削減の議論を活性化させ、委員会設置の具体的な端緒になるかもしれないという点で意義あるものだったと思います。


写真は議員控室の窓から見える市内の様子です。今日はきれいな虹がかかりました。

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