9:15~ 議会運営委員会
9:30~ 本会議(最終日)
16:45~ 議員総会
総務省の「地方公務員給与実態調査結果」で、宝塚市職員の平均給与は政令指定都市を除く市区町村1722団体中、ついに第1位になったとのことです。厳しい財政状況にもかかわらず、人件費の削減に努めない平成25年度の予算に私は反対いたしました。
また、請願第20号の項目2、及び請願第20号の採択を受けて提出された「佐藤基裕議員に対する議員辞職勧告決議」に私は反対いたしました。
請願20号の項目2に対する反対討論をいたしましたので、全文を掲載しておきます。
請願第20号「人権感覚とモラル欠如の議員に対し厳正な対応を求める請願」について、請願項目1に賛成、請願項目2に反対の立場で討論いたします。
本請願の請願項目1は、太誠会所属の佐藤基裕議員が、祖父が在日韓国人であることを理由に婚約を解消し訴訟になっている事案に対する宝塚市議会の見解を公表すべきとするものです。
佐藤基裕議員は平成25年2月28日に開催された総務常任委員会での質疑に答えて、当該請願に書かれた訴訟の当事者になっていること、及び相手方の祖父が在日韓国人であることを理由に結婚を前提とした交際を解消したことを事実として認めています。
祖父が在日韓国人であることを理由として交際を解消したことは、出自を理由とした差別であり、それが、どれほど相手方の女性を傷つけたか想像に難くありません。
もとより、出自を理由とする差別は、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定する憲法14条の精神に反し、決して許されるものではありません。
まして「人権尊重都市」を宣言している宝塚市の現職の議員という、公的立場に立つ者であれば、その行為はなおさら強く非難されるべきものであります。
以上の理由により、請願項目の1については請願を受け入れ、宝塚市議会の見解を公表することに賛成いたします。
もっとも、「佐藤基裕議員の議員辞職を求める」請願項目2につきましては、以下の理由により請願を受理することに反対いたします。
第1に、佐藤基裕議員は「祖父が在日韓国人であることを理由として、結婚を前提とした交際を解消した」事実は認めているものの、それは差別意識に出たものではなく、政治信条に基づく活動に伴い、相手方女性や親族との関係悪化を憂慮した結果であることを一貫して主張しております。
この限りにおいては、佐藤議員に「悪意」または「故意」はなかったものと思われ、「故意」がなければ罪に問えないという法の大原則に照らせば、佐藤議員に議員辞職を問うことはためらわれます。
第2に、「悪意」や「故意」はなくとも、事実として出自を理由とする差別を行い、相手方女性を傷つけたことは認めた上で、反省と謝罪をしている旨の陳述がありました。
第3に、訴訟が現在継続中であり、新たに出てくる事実もある中で、議会が司法に先んじて、議員を辞職に問うことには躊躇せざるを得ません。
第4に、選挙によって民主的に選ばれた議員を、議会が一方的に辞職に問うことは可能な限り避けるべきであり、また議員辞職勧告が議会内のマイノリティーに対する政争の具として乱用される危険を避けるためにも、4年に1度の選挙において、市民の審判を仰ぐのが議会制民主主義の原則であると考えます。
以上の理由で、請願項目の2については請願の受理に反対いたします。
繰り返しになりますが、出自による差別は決して許されるものではありません。
佐藤議員の主観に関わらず、事実として差別が行われたこと、相手を傷つけたことを真摯に受け止め、反省し、謝罪し、司法の判断が下ればそれに従い、4年に1度の選挙では市民の厳しい審判を受けることを、宝塚市議会の見解として公表すべきことを表明して、私の討論を終わります。
以上です。