活動報告

2012年06月08日(金) すみれ墓苑事業スキームの変更について

9:30~ 総務常任委員会(傍聴)
議案第94号 平成24年度宝塚市特別会計宝塚すみれ墓苑事業費予算


昨今の墓地需要の減少から資金繰りが悪化していた都市整備公社から、市が墓苑を約22億円で買い取ることで直営に変更し、公営企業債を起債することで金利と償還期間を有利にする内容です。

都市整備公社は組織こそ別ですが、経営は市職員が行っており、市が公社の債務の全額につき損失補償をしているため、当初から実質的には市直営の事業でした。
平成21年に総務省から、原則として「新たな損失補償は行うべきではない」との通知が出され、公社の資金調達が困難な状況に陥っていることから、いわば「借り換え」を目的として市が墓苑を取得するスキームです。
そのまま放っておくと、現在未完成の墓苑に新たな投資をすることができず、加えて常に資金ショートの危険性を抱えることになり、公益事業である墓苑経営が不安定になるとの説明でした。

しかし、今までと同様の経営をしていては根本的な解決にはなりません。そこで総務委員会では、①敷地内整備、②より積極的な広報活動、③墓苑へのアクセス(利便性)向上、④民間ノウハウの導入などを行うよう、附帯意見を付して採決しました。

確かに、墓地需要が減少してきたという事情はありますが、売り上げを伸ばしている他の墓苑もあるわけです。審議の中では民間並みの営業努力をしていなかったという事実も浮かび上がってきました。そのように考えると、そもそもアクセスの悪い土地を墓苑に選定した責任や、全額損失補償を決定した責任、その後の経営責任は誰が取るのかといった疑問が出てきます。