地域猫活動の活性化について

先日は地域猫活動に取り組んでいる市内グループのお話を聞かせていただき、昨日はアピアで開催中の動物愛護パネル展に足を運びました。

動物愛護法が改正されて愛護センターでの処分が回避されている今、ノラ猫対応は不妊・去勢手術による地域猫活動が主役です。ある地域で年間10匹に手術を施したところ、3年目には赤ちゃん猫が生まれなくなったそうで、大変効果を上げています。

ただ、この活動を全市的に広めるには手術費用に対する助成金の枠が小さすぎます。この辺りの改善と自治会などへの啓発について10月1日(木)12:50~13:50に議場にて一般質問する予定です。

併せて里親探しが活発化すればいいのですが、これがなかなか難しいのです。ドイツのようにペットショップでの展示販売がなくなれば里親探しも活性化すると言われていますが、市レベルでは難しいですね。

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こうぶんこうぞう 新作個展

友人に誘われ、自ら性同一性障害であることを告白しておられる画家・こうぶんこうぞうさんの新作個展に行って参りました。独創的な子どもの絵を通じて、児童虐待など現代社会に潜むさまざまな問題を訴え続けておられます。

今回のテーマは「無限のゼロ」で、展示されている全ての絵画がオリジナルの新作でした。ハード、ソフトのすべてが画一化され反復される現代社会を表現するために、数字と文字のスタンプが重なり合って大量に絵画に押されています。可愛らしくも哀しげなこどもの顔と相まって大変印象的でした。

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神戸市人権教育・啓発に関する基本計画有識者検討会

9月17日の午後、学生インターンの皆さんと共に、神戸市中央区にある「BASE KOBE」において、HIVに関する繁内幸治先生のレクチャーを受けました。性的マイノリティに関する論点では、WHOの国際疾病分類(ICD)の「バージョン9」、1994年からの「バージョン10」、来年度にも出される「バージョン11」に至る歴史を学ぶことができました。

その後、神戸市役所内で開催された「第4回神戸市人権教育・啓発に関する基本計画有識者検討会」を傍聴。神戸市看護大学の藤井ひろみ先生から「性的マイノリティ」に関する報告、兵庫県立大学環境人間学部の竹内和雄先生から「青少年のスマホ利用問題」についての報告などを拝聴しました。

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第2回目のLGBT勉強会を開催します

【保守の立場から学ぶLGBT勉強会】

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第二回目のLGBT勉強会は、四国を中心に学校教育現場での啓発活動に取り組んでいるレインボープライド愛媛のエディ先生を招いてご講演いただきます。

すでに、LGBT問題にお詳しい関係者や支援者だけでなく、保守系市民の皆様や慎重な意見をお持ちの皆様にもご参集いただき、理解と議論を深める機会といたしたく思います。

講演は意見交換の時間を多く取る形式を予定しています。また、会場が30名までと狭いため、早めのお申込みをお願いいたします。

日時 : 11月8日(日) 14:30~17:00 (開場は14:00)

場所 : 宝塚市立国際・文化センター会議室 (阪急宝塚南口駅前サンビオラ1番館3階)※第一回目勉強会の会場とは異なっておりますのでご注意ください。

会費 : 無料

申込 : 大河内のメール(shigeta@okochi.org)、又は当該HPのお問い合わせフォームからお申込みください。

【勉強会開催の趣旨】
6月議会において私の質問中、HIV感染経路に関する最新のデータ(朝日新聞4月8日付)を示した上で、関連質問を行いましたが、一部に否定的なニュアンスを帯びた発言がありましたので、自らの判断で取り消し、マスコミとホームページ、及び9月議会の議場にて公式に謝罪をいたしました。

私は、議論が端緒にもついていない現時点での『同性婚』については軽々な推進に慎重な立場ですが、T群(性同一性障害等)はもちろんのこと、LGB(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル)群に関しても定義・範囲を明確化した上での支援は必要だと考えており、今回の一般質問でも繰り返し言及しています。したがって、性的マイノリティの存在自体や人格を否定するような意図はありませんでしたので、ご理解を賜りたくお願い申し上げます。

同性婚や夫婦別姓に慎重な立場からも性的マイノリティ支援を考えることで、保守派からの適切な着地点を模索したいと考え、第二回目の勉強会を企画いたしました。
講師は業界の最前線で活躍されている愛媛のエディ先生です。
何卒、万障排してご参集くださいませ。

大河内 拝

性的マイノリティ理解の壁 ~ 基礎知識の欠如

当事者、専門家、市民の皆様や行政・政治関係者などの声を拾いながら、性的マイノリティ支援に関する一般質問を準備したり、勉強会を企画したりする中で、性的マイノリティに関する基礎的な知識が、私だけでなく、市民・国民にも十分周知されていないことを感じました。

私は再々申し上げているように、議論が深まっていない現時点での同性婚立法や類似法制の推進は時期尚早という考えですが、現に辛い思いをされているLGBT当事者の不利益解消については可能な範囲で進めるべきことを一般質問でも言及しております。

しかしながら、私の不用意な発言の後、市民の皆様と意見交換する中で、一般の市民の皆様で同性愛関係の話に抵抗感がある、もしくは無関心な方々の多くは、「可能な範囲での性的マイノリティ支援自体」にも後ろ向きである場合が多いように感じました。
そのような立場の方々がその理由として挙げるのは、LGBは後天的な、いわば性的な趣味・趣向の問題であり、そのような「わがまま」に対してなぜ行政レベルでの支援が必要なのか、というものです。

しかし、このようなお考えの皆様でも、性同一性障害とその法制度の概要を知った方は、T(性同一性障害)については、先天的な障害であるから支援は必要だと言うのです。※ここでは「障害」という言葉の適否は置いておいてください。

ここから分かることは、先天的か後天的かで支援に対する態度が異なっているということです。実際にはTだけでなく、当然LGBも先天的なものですが、そのことに関する市民の理解がほとんど得られていないのではないかと感じました。※私も勉強するまでは理解していませんでした。

このような現状に対して、LGBT当事者や支援活動家の皆様は、LGBも先天的であることを当然の前提として、あまり強調されることなく、その先にある論点を啓発をされているように感じます。当事者や支援者にとってはあまりにも当たり前のこと過ぎて、あえて強調しないのかもしれませんが、私はそこのところが市民への理解が進まない大きな理由であり、啓発の最重要ポイントだと感じます。

まずはLGBも先天的であることをもっと強調して伝えるべきではないでしょうか?この理解の溝が埋まらない限り、一般市民への啓発は十分な効果が期待できないように思います。私も勉強会などの際には、この点について丁寧に伝える努力をしていますし、していきます。

また反面、必ずしも先天的ではない疑似的な同性愛の形態(機会的同性愛、性的嗜好など)が存在することも否定できません。この方々との線引きが必要なのか、必要としてどのように線引きするのか、この分野については十分な研究と結論が出ていないと感じますが如何でしょうか?

まだまだ研究、議論の深化が必要な分野です。このような基礎的な知識の上に、制度としての同性婚の賛否や家族の在り方に関する価値観の議論などが可能となってくるわけですから、焦らず、時間をかけて知識を深め、議論を深めて参りたいと思います。