議案第109号に対する反対討論

【10月6日(木)】 本会議(9月議会最終日)に登壇し、議案第109号に反対の立場で討論いたしました。内容は以下の通りです。

議案第109号「公の施設(宝塚市立武田尾駅前駐車場及び宝塚市立宝塚駅前駐車場並びに宝塚市立自転車等駐車場)の指定管理者の指定について」、反対の立場で討論を行います。
本市では『第5次宝塚市総合計画』「後期基本計画」において、その重点目標の一つに「超高齢社会に対応したまちづくり」を新たに設定し、エイジフレンドリーシティの取組を推進するとともに、「高齢者の生きがい就労の場の創出促進及び就労支援」を重点取り組み事項とし、「シルバー人材センターの経営体質強化と受注拡大」についても取り組み事項として明記しています。

また、国の「高齢者社会対策大綱」においても、シルバー人材センター事業を推進するために、国と地方が一体となって取り組むことが示されています。

公の施設(宝塚市立武田尾駅前駐車場及び宝塚市立宝塚駅前駐車場並びに宝塚市立自転車等駐車場)の指定管理者の指定について」は、平成23年の産業建設常任委員会における付帯決議に基づき、従来の非公募方式を改め、本年7月、公募方式により選定が行われました。

今回の公募では「高齢者雇用への配慮を重視した」と報告されていますが、該当する「高齢者及び障害者等の雇用に対する積極性」に関する項目は、選定基準、計11項目中の1項目だけであり、全体の配点合計220点のうち、わずか15点を占めるにすぎません。この公募選定基準では、とうてい、高齢者雇用への十分な配慮を行ったとは思えず、本市の高齢者施策及び国の「高齢者社会対策大綱」の趣旨に反し、シルバー人材センター事業の重要性をないがしろにするものと言わざるをえません。

本市においては「生きがいづくり」を目的とした就労だけでなく、「生計をたてる」ことを主目的とした就労が増加している中、今回、約300名の市民が駐輪場管理の職を失います。

また、それに伴い、所属約1200名中、約800名が実働しているシルバー人材センターの財政基盤も大きく損ねる可能性があり、高齢者雇用の要(かなめ)である「センター」存続が危ぶまれる結果を招いています。

新たに選定された指定業者は、昨年夏ごろに「某市・自転車等駐車場における不正使用」に関して不祥事が公表されているにも関わらず、このたびの公募選定においては、その事実が選定委員に報告されていなかったことが、先日の産業建設常任委員会で明らかになりました。この事実が報告されていれば、選定結果が変わっていた可能性も否定することはできません。

先に指摘した公募基準の見直しを含めて、再度、高齢書雇用の趣旨に配慮した、適正・公正な公募選定をすべきと考えますので、議案第109号に反対いたします。

【結果】 反対討論むなしく賛成が上回り、議案109号は議決されました。